気にならない病気

2013年9月30日 0 投稿者: seiko

私は朝昼晩、365日ご飯をこぼす。

別にこぼそうと努力しているのではないが、いつもそのような結果になってしまうのである。そして妻は朝晩365日注意する。

(愛妻家と言えど、流石に会社まで、妻を連れて行くわけにもいかず、残念ながら、昼飯時には注意する者がいない。)

要は妻の注意など何も聞いていない。一応「うん」と頷いているが、美味しければそれで良いのだ。何万回注意を受けようが、これ又、一向に気にならない。

気にならないといえば、

服は染みを作ろうが、

傘を忘れようが、取り違えようが、

家が雨漏りしようが、

妻が病気になろうが(殺されるが・・・。)

一向に気にならないのである。

「そんな一寸したこと気にすることないじゃないか。」

「そんな一寸したことなら、気に出来るでしょ。」

よく繰り返される妻と私の問答である。

そんなある日、心優しい妻は心配のあまり、

「お医者さんへ行ってらっしゃいよ。鬱病って気にするからなるんでしょ。貴方は逆に気にならない病気よ。一寸だけ気に掛けるようになる薬を貰って来るのよ。現代の医学ですもの、きっとありますよ・・・。」

「おっ、そうか。」