青息吐息

超高齢化が進み、健康ブームなのか、フィットネスクラブが街のあちこちに見られるようになった。私の通っているジムもます〱会員数が増え、１０時のオープン時には列を作る程である。このような状態だから当然更衣室も同様で、今まで私が使用していた辺りのロッカーが使えなくなることも珍しくなくなった。あまり品の良い話ではないが、女性の裸を５０人、１００人見ることになる。初めての人は驚くというが、１３年も見ていると、当たり前になり、何も思わなくなる。

話は逸れたが、そんな中で退会して行く人も時々いる。よく「おはよう」と挨拶を交わしていた人が突然「私辞めるの」と退会宣言をすることがある。

理由は様々であるが、息子さんと住むことになり引っ越しする人には、これは目出度いことなので、「良かったわね」と言う他はない。病気に罹って辞めざるを得なくなる人はめったにいない。何よりも一番多いのは健康であるが故の退会なのだ。以前も書いたように水泳やエアロビクスをはじめとして様々な教室があるが、その内、半年程すると、すこぶる楽しいとか、面白い訳でもないことに気がつく。筋肉マンやウーマンになる訳でもない。だんだんつまらなくなり、これだったら外を歩いて運動しても、大して変わらないのではないかということなって来る。

そうなると一番長続きするのは、入院するほどではないが、身体に何らか疾病（一寸オーバーだが）を持っている人、腰痛、膝痛というように寝込まない程度の病気をもった人ということになる。このような人は日々の健康維持に必死にならざるを得ないのであり、頑張り過ぎも良くないが体と相談しながらの運動ということになる。１０年、２０年とお迎えが来るまで続けるということになりかねない。

続けるだけならまだ良い。運動量が問題である。私自身、入金時の十余年前は一時間の運動であったが、ここ２、３年、２時間位頑張らなければ健康維持が出来なくなってきた。ということは、長生きすると言われている私が、８０才、９０才になったら、どうなるのであろうか。一日中、スポーツジムで過すことになりそうだ。青息吐息で自転車漕ぎでもするのだろうか。何かがおかしい。本末転倒になりそうな気配がする。

運動嫌いの私には空恐しく思えて来るばかりであった。